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住宅防犯にとって、鍵の取り扱いはそれまでの防犯対策を全く無にすることもある重要なポイントである。鍵を紛失するということは、労せずして住宅に侵入される可能性が発生することである。鍵を紛失した途端に住宅は無防備になり、これを解消するためには錠そのものの取替えが必要になってしまう。
鍵の管理は以外に大変で、ある会社では夜遅くまで残る人のために、複数ある建物と部屋の鍵にそれぞれ表玄関、会議室、などと明記して管理していた。鍵を閉めた人が翌日、その鍵を返却するのだが、これが危険で、最後の人が鍵を閉めたが、その鍵を盗難されたことで難なく建物を許してしまったのである。鍵にその場所を明記するのはクレジットカードに暗証番号をかきこんでおくのと変わらないことなのである。
たとえば、ホテルなどでは最近部屋にカードキーを使うようになったが、このカードキーには部屋番号が明記されている。大きなタグが付いた昔の鍵と違って持ち運びしやすいので、宿泊客が飲食などの際にホテルの外に持ち出すケースも多くなる。そこで帰ってきたときに客にも部屋番号がすぐにわかるように、シールなどを貼り付けてある場合がある。親切なのはいいがもしそのカードが盗まれたら、すぐにホテルの部屋に侵入することができてしまう。
セキュリティの徹底したホテルでは、カードには決して部屋番号は記入しないばかりか、フロントでも宿泊客の部屋番号は本人の確認がない限り教えない。さらん、フロントは、カードを読み取れば部屋番号判るのだが、あえて本人から直接部屋番号を聞いて行動を起こすという厳重なセキュリティをしっかりと行っているのだ。
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